ザ・セル(THE CELL)
監督:ターセム・シン 2000年 アメリカ
誘拐した女性を巨大な水槽の中で溺死させる連続殺人事件が起こり、容疑者のスターガーという男は逮捕されるが、彼は分裂症発作で昏睡状態に陥っていた。FBIは患者の潜在意識の中に入るという最先端技術を駆使した治療を実験中の女性心理学者キャサリンに協力を依頼する。戸惑いながらも凶悪犯の脳に入り込んだ彼女は、その邪悪な精神世界で恐るべき体験をする。
スターガーが女性を入れている水槽は40時間で水が満タンになる仕組み。その溺れていく様子はずっとビデオで録画されている。死んだ女性は漂白剤入りのバスタブにつけて真っ白に仕上げる。スターガーは、その女性の真上に自分の体を吊るし上げ(自分の体にでかいリングを埋め込み、天井からのフックを引っ掛けるボディサスペンション形式)自慰にふける。このシーン印象的だった。
スターガーが逮捕されてから昏睡状態になっているものの、水槽の場所はわかっていない。場所を知るのはスターガー本人のみ。次の犠牲者の女性が溺れ死ぬ前に、その水槽の在り処を聞き出すために、キャサリンは決死の覚悟でスターガーの精神世界に入り込むっていう話。
この精神世界の映像が本当にすごい!どう表現していいかわからんくらいすごい。映像美というか芸術というか独特の世界が広がっていて、これ何の映画やったかな、と思うくらいぐいぐい引き込んでくれる。キャサリンを演ずるジェニファー・ロペスもまた美しくて見惚れた。
スターガーの精神世界に入ることで彼の幼少期からのトラウマや宗教に関しても紐解いていき、キャサリン自身どんどん奥に入っていくんやけど……すごくはらはらさせる展開だった。
とにかく美しい。あとグロい、ちょいエロ、痛い、ハラハラ、怖い、と見た後も余韻に浸れる幻想的な映画だった。また見たい。あの精神世界だけでも見たい。大好きな作品です。
ターセム・シン監督の作品はこちら
- ザ・セル The Cell (2000)
- 落下の王国 The Fall (2006)
- インモータルズ -神々の戦い- Immortals (2011)
- 白雪姫と鏡の女王 Mirror Mirror (2012)