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Showing posts from December, 2012

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ファニーとアレクサンデル

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Fanny och Alexander 

監督:イングマール・ベルイマン 1982年 スウェーデン







 この映画を見るきっかけになったのはある一枚の切手からである。  その切手はスウェーデンの切手で、ベルイマンが監督している映画の撮影風景をあしらったものだった。後にこれが、ファニーとアレクサンデルの映画の撮影風景だということを教えてもらい、これは観なくては、という衝動に駆られBDを購入した次第である。5時間もある大作なので、丁寧にじっくり観た。また久々に観るベルイマン作品でもあったため、大変期待していた。
 物語はエピローグから始まり最後のプロローグまでその間を5部に分けて構成されている。この物語はエクダール家のクリスマスパーティーから始まり、その一族をめぐる2年間の物語である。  【第一部 エクダール家のクリスマス】での最初の豪華なクリスマスパーティーのシーンにはさすが本場は違うな、と思わざるを得なかった。豪華な食事の乗ったテーブル。広い屋敷、赤い上等そうなカーテン。本場のクリスマスを存分に見ることができる。  【第二部 亡霊】で特に印象に残っているのは、やはり、父の亡霊が出てくるシーンである。白いスーツを着た父がピアノを弾いている。怖くないはずなのに、なぜかその光景は異様で、ぞっとした。この辺りからぐいぐいベルイマン節やなあと思うようなシーンが登場し、この作品に引き込まれていった。母が夜中に泣き喚いているシーン、中央の扉の隙間からちょうど父の棺が見える。その前を往復しながら泣く母の姿、そしてその構図も大変印象的だった。  【第三部 崩壊】では、ここから物語は最悪の方向へ向かうのではないかという不安を抱きつつ観た。  まず、主教と母の距離が近づくに連れて、アレクサンデルと同じような嫌な気持ちになった。これは主教に対する嫉妬も少しはあるやろうけど、それよりも、主教が母をどんどん支配していく様子がどうしてもしんどかった。そして、エクダール家の屋敷とは対象的に主教館のお化け屋敷みたいな雰囲気、寒そうで湿気もすごそうな様子から、母、アレクサンデル、ファニーのことを本当に可哀想だと思った。特に子どもが何もできなくてついていくしかないから遣るせなかった。  しかし、後々よく考えると、主教自身も孤独で、自分に張り付いた仮面は肉に食い込んでいて剥がせない、と言っていたことから、主教自身も孤独で哀し…

ミレニアム2 火と戯れる女

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スティーグ・ラーソン著 ヘレンハルメ美穂 翻訳 山田美明 翻訳

 図書館で見つけて借りた。フィンチャー監督の映画を観て、ルーニー・マーラー演じるリスベット・サランデルのことを大変気に入り、続きがどうしても気になったから読むことにした。
 話は映画の終わったところから続きで始まった。リスベットは手に入れた大金を使って世界を旅している。帰ってきて新しくマンションを購入したりと、羽振りがよい。前回調査でパートナーを組んだミカエルとは、顔も見る気はないといった感じで避けている。これは、そうやろうなと思う。ミカエルはリスベットのことを好きなのかもしれないが、ああいう付き合い方を僕はあまり良いとは思わない。それでもいいという人とだけとやってろよ、リスベットを巻き込むな、と思った。どう考えてもミカエルは節操なく女性に手を出し過ぎだなと思う。わざとそう描かれているのやろうけど、なんかそれが嫌やった。  まあそれはそうと、本題はリスベットの過去について。今回はリスベットの過去の最大の注目点である“最悪の出来事”が明かされる。どうしてリスベットが精神病院に収容されたのか、その理由も明らかになる。そして、リスベットは昔、し損なった野望を果たそうと一人立ち向かうのである。
 警察という公権力がいかに事実を隠蔽しているか、真実なんて本当に見えることがあるのかという世の中の不条理を感じた。そして、それに振り回されることとなるリスベット。誰のことも信じることはせず、自分の手で自分を守り、“周り”と戦ってきた彼女の強さと悲しさを見た。事件が明らかになってくるに連れてどんどん引き込まれていった。翻訳された本は苦手なんやが、リスベットのことが好きなので知りたくてどんどん読んだ。最後も3に続く展開なので、2を読み終わったらすぐに3を読み始めた。この先が気になる。リスベットの幸せと安寧を祈る。ルーニー・マーラーで早く映画化してほしい。




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