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忘れられない日本人移民 ブラジルへ渡った記録映像作家の旅

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『忘れられない日本人移民 ブラジルへ渡った記録映像作家の旅』 著者:岡村淳 (港の人,2013年) 私が岡村淳監督と出会ったのは、「ギアナ高地の伝言 橋本梧郎南米博物誌」の映画を見たことから始まります。東京に引っ越してきたばかりで、まだ部屋の片付けもままならないまま、でも何か映画を見に行きたい、と選んで日程の都合もよかったのがこの映画でした。 上映前に岡村監督からの挨拶があり、映画についての話を聞くことができました。映画を作った監督に実際にお目にかかるという経験がほとんどなかった私は、映画を作った監督の生の声が聞けたことが本当に嬉しく、映画自身も“生きた”作品に感じました。 岡村監督の映画を見て、ブラジルに渡った移民の話、また岡村監督自身も移民となりブラジルに渡り映像記録作家として、作品を撮り続けていらっしゃると知り、ギアナ高地の伝言の映画を見た後に、この『忘れられない日本人移民 ブラジルへ渡った記録映像作家の旅』の本をすぐに購入しました。 少しずつ読み進め、その読んでいる間にも岡村監督作品『アマゾンの読経』が上映されると知ると、横浜まで駆けつけるなど、もうすっかり岡村監督の描くドキュメンタリーの虜になっていました。 前置きが長くなりましたが、先日この本を読み終わったので、自分が思ったことや、考えたことなどをここに記録しておきたいと思います。 まず、ギアナ高地の映画を見終わったときに、「岡村監督はなぜ、ブラジルに渡った日本人移民に興味を持ったんだろう?」と疑問に思いました。その経緯が本書には書かれてありました。岡村監督がどのようにして、ひとりで全て(制作・構成・撮影・編集・報告)をこなす記録映像作家になったのか、それまでの歩みが記されていました。 岡村監督の映画を最初に見てから本を読んだので感じるのかもしれませんが、本を読んでいるのに、ドキュメンタリー映像を見ている感覚になりました。岡村監督の声で、文章は再生され、映像はないのですが、目の前に景色を想像しました。そして、本書の中に書かれている人々のドキュメンタリー作品も是非見てみたいと強く思いました。 本書は書籍の体をとっておりながら、7つの物語が入った1本のドキュメンタリー映画を見たようでした。それぞれの移民の方々の一つ一つのストーリーに岡村監督の情熱が込められていて、読んで...

本音で生きる

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『本音で生きる』(堀江貴文著 SB新書 2015年) 印象に残ったことメモ ・「やり方」なんかそもそもない ・すべてが「トライアンドエラー」なのだと思っている ・30秒で終わるメールはすぐ返す。5分で終わる仕事は、片っ端から片づける。 ・今済ませられることは、今済ませてしまう ・長期ビジョンなど意味がない ・時間を効率的に使うなら「今やる」ことだ。 ・やりたいことは、“今”やれ! ・大事なのは、“Give,Give,Give” ・つまり、惜しみなく人に与えるということだ ・むかつく人やいらっとする人もいるけれど、それだけのこと。自分の人生にはなんの関係もない。 ・だから、気にせず、自分の思うこをやればいい 堀江さんの本を読むと、自分は無駄な時間を過ごしているな、と焦ってしまうんやけど、より時間を自分のためにうまく使うにはどうすればいいか、どういう考え方で自分がいれば、自分の好きな生き方ができるかなど、堀江さん自身が実践されていることが書かれているので、読んで身が引き締まる思いになる。 自分もできることは取り入れて、実践したい。けど、読んでいて結構疲れるので、これもぼちぼちやっていきたい。すぐやれ!と怒られそうだが、自分ペースでやる。 ほなほな

しないことリスト

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『しないことリスト』(pha著  大和書房 2016年) phaさんの本は読むと気が楽になるので大好きなんですが、今回新刊の『しないことリスト』という本を早速読んだので、メモがてら感想を書いておく。 まず、読んでいて特に印象に残った部分は以下の3つのリストです。 LIST6  読みっぱなしにしない ・できるだけメモを取るようにする。 ・単なる情報を血肉にするには、他人の目を意識して文章をアウトプットしてみるのが有効な手段だ。何かを身につけたいと思ったら、気にななることを自分で調べて、ブログなどで自分の言葉を使って説明してみよう。 これは、いつも本を読んでいて、ブログに書きたいなあと思っていてもなかなか読みっ放しで終わってしまうことが多かったので、ぜひ今後やっていこうと思ったので、今もこうしてすぐブログに書いた。ブログをたくさん書いているときは確かに言葉が出て来やすい感覚はある。なかなか書いていないと、何を書いたらいいか、どうしたらいいか書き始めの一文字がなかなか出てこず、一言、よかった、だけで終わりそうになってしまうので、どうよかったのかなど、そのときのタイムリーな自分の気持ちの記録も兼ねて、文章に残しておきたいと思った。 そもそも、私が映画のブログを始めたのもこの理由だった。映画が好きでたくさん見ていたのでが、ただ見て終わりだとなんかもったいない気がして、ここが面白かった、こんな気持ちになった、など自分の考えたことを残しておきたいなと思ったから始めた。あと、書いておいたほうが後からどんな映画やったっけ?と思ったときもすぐに思い出せるという利点もある。他にも、たくさんの映画作品や文学作品について、それらを好きな人たちと情報をシェアしたいという目的もあった。私は、映画好きの方のブログを読んだりするのも好きなので、自分のブログも読んでもらって、意見交換まではなかなかいかないかもしれないけれど、そうそう、それわかる!や、そういう見方もあるんかー、など他人の見方も知りたいので、そういうのを知るツールとして自分のブログも情報をアーカイブして記録したいと思った。 長くなったけど、まあ思ったことをたくさん書いていきたいと思った。 LIST16  イヤなことをしない ・自分が...

未来の働き方を考えよう

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『未来の働き方を考えよう』(ちきりん著 文春文庫 2015年) ちきりんさんのブログ が好きで、本も読ませていただいていて、最近読んだこの本のことを、備忘録として残しておきたかったので書く。 働き方について、自分がこれからどう働いていくかということについて、最近になって、ようやく自分自身のことも自分でわかり始めてきた。自分がこれからどうしたいのかわかってきたのはつい最近で、それまでは、自分の未来を全く想像することさえできなかった。 このちきりんさんの本は、簡単に書くと、 ・日本の未来がどうなっていくか ・働き方が変わってきていること ・自分はどういう働き方がしたいか などについて書かれています。 私が、印象に残った文章は、 “ふたつの人生を生きる”という文。 同じ職業で70歳まで働き続ける人生ではなく、40代で働き方を選びなおすという生き方で、自分のやりたいことを二回目の働き方でやってみるという提案をされています。 自分はどういう働き方がしたいのか、どういう生き方がしたいのか、自分にとって働くことの意味とはなんなのか、など、ちきりんさんのこの本からは自分がどうしたいのかを自分で考えることを勧められます。 私が自分がこれから生きていく上でやりたいことを考えたときに、まず思い浮かぶのは、パートナーと一緒に暮らすということです。今現在一緒に暮らしているのですが、自分はこの状態が本当に幸せなので、この状態を今後も続けていけるようにやれることをやっていく。あと、パートナーの出身国でも生活したいので、そのためにどうしたらいいかを考えながらのふたつ目の人生をこれからは生きていく。 ミニマムな生活をして、自分たちが楽に生きていきたいなと願う2015年の年末なのでした。ブラジルのクラシック音楽聞いてすごく楽しく穏やかに過ごせて幸せです。来年からもぼちぼちやる。 ほなななな

Think & Book

2016.03.31   日記 2016.02.12 Sublime text 設定覚え書き 2016.02.08 MovableTypeローカル導入覚え書き 2016.02.07 WordPressのテーマ作成覚え書き 2016.02.07 WordPressをローカルに導入覚え書き 2016.02.07 FileZillaのMacでの設定方法 2016.01.16 MAMP覚え書き 2016.01.12 デヴィッド・ボウイと私 2015.05.28 私が『ダークナイト』をあまり好きじゃない理由 2015.05.21「 What Would You Do? (あなたならどうする?)」を見て考えたこと 2015.05.13 インターネット回線変えたこととビデオライフ 2015.05.13 『声優魂』から感じる大塚明夫の役者魂 2015.05.08 『ラ・ピラート』と家族の形 2015.05.06 映画『チョコレートドーナツ』と『わたしはロランス』に見る性的少数派の目線 3/3 2015.05.05 映画『チョコレートドーナツ』と『わたしはロランス』に見る性的少数派の目線 2/3 2015.05.04 映画『チョコレートドーナツ』と『わたしはロランス』に見る性的少数派の目線 1/3 2015.05.02 『キャビン』に見る自分の映画を見るときの萎えポイント 2015.04.26 選挙で思うこと 2015.04.25 沈黙者からの復讐 【BOOK INDEX】 2016 『忘れられない日本人移民 ブラジルへ渡った記録映像作家の旅』岡村淳 著 『本音で生きる』堀江貴文著 『しないことリスト』pha著 2015 『未来の働き方を考えよう』ちきりん著 『女装して、一年間暮らしてみました。』クリスチャン・ザイデル著 『声優魂』大塚明夫著 『犬婿入り』多和田葉子著 『献灯使』多和田葉子著 〈映画の見方〉がわかる本 町山智浩著 『寒灯・腐泥の果実』西村賢太著 『死ぬふりだけでやめとけや』谺雄二詩文集 姜信子編 『統合失調症がやってきた』ハウス加賀谷 松本キック著 『タモリ学 タモリにとって「タモリ」とは何か?』戸部田誠著 『ミレニアム2 火...

女装して、一年間暮らしてみました。

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『女装して、一年間暮らしてみました。』 クリスチャン・ザイデル著  長谷川圭訳  サンマーク出版  2015年 ふらっと久々に立ち寄ったブックファーストで、表紙を見た瞬間読みたい!と思って手に取った。 著者のクリスチャン・ザイデル本人が一年間にわたり、女装をして過ごすという実験をした体験記。きっかけは、ストッキングって寒い日にほどよく体を温めてくれるんじゃないの?とクリスチャンが思って、思い切って買うところから始まり、クリスチャンがどんどん美しい女性の見た目になっていきます。 この話の興味深いところは、クリスチャンはLGBT的な感じで女性になりたい、性別を女性に変えたいというのではなく、あくまでも自身の性自認は男性のままで、男性の社会的な役割から解放される気持ちを表現(体現)しているところです。 以下、考えたこと ①好きな服装をして過ごすという感覚はコスプレに似ている? 今の自分の何もかもを忘れて(考えずに)好きにキャラクターの衣装を着て、そのゲームなり、アニメなりの世界に入るというのは、一種の自分の性別や、社会的な役割からの解放のような気がする。 コスプレでは、女性が男装することは普通のことで珍しくない。男性が女装することもある。ただし、男性が女装することについて、禁止しているイベントもある。(何回か見かけたことがある。)これは、なんでなんやろ? 知恵袋的なものを読んでみたら、イベント主催側からの要請と、参加者側からの要請と、会場が一般人の目に晒される場所だと、一般人からの要請があったり、いろいろみたいやけど、要は、 ・男性が女装するのはおかしい→気持ち悪いという嫌悪感から禁止している ・性癖でやってる人と見分けがつかない ・過去に男性レイヤーが女性更衣室に入るなどのトラブルを起こした ・男性レイヤーは女性レイヤーに比べて圧倒的に少ないため、排除しても会場側に影響がない などなど... ここでは、この本のクリスチャン(クリスチアーネ)がいうように、男性が排除されている例だと思う。しかし、それで、女性が権利的に優遇されているのかといえば、そうではなくて、主催側や会場で目に触れるであろう一般人が男性レイヤーの女装を見たくないという理由...

『声優魂』から感じる大塚明夫の役者魂

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私は大塚明夫さんが大好きです。なぜ好きかというと、『メタルギアソリッド』シリーズのスネークが好きだからです。いや、スネークが好きで、同時に大塚明夫さんのことも好きになった感じです。 本書は、大塚明夫さんが、“声優だけはやめておけ”と声優を目指す若者向けに書かれたものである。声優業におけるハイリスク・ローリターンの仕組み、声優という華やかなイメージの裏に潜む実態や、厳しさを自身の人生を振り返り、語られていく。 私は、声優を目指しているわけではないが、大塚明夫さんのことが好きなので、どんな話しが聞かせてもらえるのだろう、という好奇心から本書をめくった。 結果、大塚明夫という人の生き方、生き様、俳優業・声優業に懸ける信念をひしひしと感じ、改めて惚れ直した。あのかっこいいオーラは、この人生を歩んできたからこそ出せるオーラであったのかと、本書を読んで思った。大塚さんがあそこまで輝けるのは、やはり役者という仕事を心から好きだからなんだなということがわかった。そして、それくらい好きじゃないとこの仕事はできないし、続けられないし、この道しか自分にはないという思いで日々歩まれて来られたのだということもわかった。 大塚明夫さんが喋っていると、そのまんまスネークだし、自分がスネークを好きなのか、大塚さんが好きなのかわからなくなってくる。(どちらも好きのだが) それくらい、スネークと大塚さんがダブるくらいに、大塚さんがスネークを演じていらっしゃるのだと思うし、大塚さんの生き様やオーラがスネークに投影されているのだと思った。 私はそれほど声優に詳しくありませんが、大塚明夫さんが人気なのは、もちろん“いい声”というものありますが、そのいい声を支えるバックグラウンドに、大塚さんの役者魂があるからなんだと思います。そして、その声やキャラクターを見ると、声だけなのに(本人の姿は見えないのに)、かっこいいなあ!と感じるんだと思います。肌で感じるというか、表現は難しいのですが、ほんまにかっこいいんです。 本書では、ネイキッド・スネークのことを、生身の自分を材料に演じられたとおっしゃっていました。自分はメタルギアシリーズの中で、ネイキッド ・スネークがでてくる『メタルギア・ソリッド3』が1番好きで、ネイキッド・スネークには特に思い入れもあったので、このエピソードを聞いて、何...

犬婿入り

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多和田葉子 『犬婿入り』講談社文庫  多和田葉子の作品を読むのは二作目。文庫には、この表題作のほかにペルソナていう作品が入っていた。ペルソナのほうから読み進めたのだが、どうも進まなかったので諦めて、犬婿入りを読んだ。感覚で読んだので、この感想も感覚で書く。  ストーリーはというと北村みつこさんが経営するキタムラ塾なるところの噂話や実話などがいろいろ織り交ぜられて、お話なのか事実なのかもぐるぐるかき混ぜられて、すると、そこにみつこが話してくれた犬婿入りの話の話の中に出てくる犬に似ているような太郎という男がみつこの家に住み始める。男とみつこと噂話の話。  読み終わった感覚は狐につままれた感覚。話のストーリーを追っても追っても追いつけず、見失いそうになりそうになるとまた目の前に現れるというか、で、結局は煙に巻かれた感覚だけ残る。多和田葉子というのはこういう人なんかなと思った。まだ、読み始めたばかりの作家だからなんともいえないけれど、きっとこの人は日本語の表現の限界に挑戦してるのではないだろうか。そこまでこねくりまわさなくてもいいのにと思わせる表現、私の語彙ではとうてい表現できないのやが、そんな気がしたので、これからも日本語の表現の奥や縁や外や、いろいろな側面から書かれる多和田さんの日本語の文章を読んでみたい。

献灯使

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多和田葉子 『献灯使』(2014年 講談社)  初めてちゃんと多和田葉子の作品を読んだ。表紙を見て、これ上野動物園にいた珍しい鳥やん、と思い、帯の"デストピア文学の傑作!"という言葉に惹かれた。  ストーリーは近未来の話。SFの映画はあまり好きじゃないんやけど、この話は大変面白く、ぐいぐい引っ張られるように読み終わってしまった。簡単に言うと、老人が死ねなくてずっと長生きしていて、逆に子供達はひ弱で、歩くのもだんだん歩けなくなるくらい運動もできなくて、若いうちにすぐに亡くなってしまう世界。日本は鎖国しており、外来語は使ってはいけない。主人公の義郎は自分の曾孫である無名を必死に育てている。自動車もインターネットも無くなった世界。子供の性別が生きている間に2、3回男性から女性、女性から男性に変わったりもする。そんな世界。  この話は、一見パラレルワールドの体(てい)を成しているが、実際は今後の未来の日本そのものだと思った。少しは誇張している部分もあるかもしれないが、この世界のようになっていく虞は十分にあり得るし、だからこそ、多和田氏がこの話を書いたんではないだろうか。今の日本に住んでいる一国民として私は本当に不安である。日本にいることが嫌になるくらい不安である。日本がこのまま進んでいけば、明らかに戦争に巻き込まれるであろうし、国民がどんどん苦しめられていくことは目に見えている。早く国外へ行きたい。本当に行きたい。

〈映画の見方〉がわかる本 80年代アメリカ映画カルトムービー篇 ブレードランナーの未来世紀

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  町山智浩さんの『トラウマ映画館』が好きで(本もトラウマ映画のレビューも)最近Podcastで「町山智浩のアメリカ映画特電」という話が面白くてちびちび聞いている。それで、本屋でこのブレードランナーの未来世紀を見つけたので買って読んでみた。 この本で章立てられている映画は、 デヴィッド・クローネンバーグ『ビデオドローム』 ジョー・ダンテ『グレムリン』 ジェームズ・キャメロン『ターミネーター』 テリー・ギリアム『未来世紀ブラジル』 オリヴァー・ストーン『プラトーン』 デヴィッド・リンチ『ブルーベルベッド』 ポール・ヴァーホーヴェン『ロボコップ』 リドリー・スコット『ブレードランナー』 の8本である。しかし、この映画たちのもとになった映画、今後影響を与えることになった映画など、この8本以外にもたくさんの映画が本書の中で紹介される。  町山智浩さんの本でも話でも共通することなんやが、紹介される1本の映画の中から関連する他の作品を次々と挙げていって、どういった映画が元になているのかや、監督や役者の性格や嗜好など大変細かい所まで分析されていて、それをPodcastでは、面白そうに話されるのでそれがまた面白い。この映画見たいな、と思ってしまう。そういった面から考えると、私は町山さんの本も好きだが、Podcastみたいに話してる話を聞くほうが好きなのかもしれない。映画をあまり見ないパートナーも町山さんのPodcast好きなので(というかおもろいとむしろ教えてもらった)話術がおもろいんやと思う。  この本の中でやったらビデオドロームが1番好きやから、そこを特に興味深く読んだのだけれども、監督の熱い想いまで強く解説してくれていて、とても面白い本だった。タイトルの通り、映画の見方が今までと変わっていく本。 町山智浩 〈映画の見方〉がわかる本 80年代アメリカ映画カルトムービー篇  ブレードランナーの未来世紀 (2006年、洋泉社) <楽天市場>【送料無料】 ブレードランナーの未来世紀 “映画の見方”がわかる本 80年代アメリカ映画カル... 価格:1,728円(税込、送料込)

寒灯・腐泥の果実

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 久々に西村賢太を読んだ。  最初に言っておくが、私は西村賢太の作品が好きだ。文体が好きだ。西村賢太と車谷長吉の本を読むと、なぜか安心する。そういう作家なのである。西村賢太、車谷長吉に共通するのだが、この二人の作品はたくさん出版されているが、そのそれぞれの作品は他の作品と多少の差はあれどほとんど変わらない。この二人の作品は違うタイトルの作品を読んでも内容は違うが、根底にある芯のようなものは同じで、それが一貫しているのである。それは、やはりこの二人の小説が私小説であり、西村賢太、車谷長吉の生き様そのものだからであろう。  今回の作品も貫太と秋恵の同棲生活の間に起こったエピソードが書かれている。四つの話が入っているのだが、どれも灰汁が強く、これぞ西賢節、と唸らずにはいられない。癖になるように読んでしまう作品である。 西村賢太『寒灯・腐泥の果実』新潮文庫 平成二十五年十二月一日発行  <楽天市場> 寒灯・腐泥の果実 (新潮文庫)[本/雑誌] (文庫) / 西村賢太/著 価格:432円(税込、送料別)

死ぬふりだけでやめとけや

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  この本は、私が尊敬する姜信子先生が編集された本である。だから、読んだというのが最初のきっかけであった。姜信子先生が谺雄二さんに会いに度々国立療養所栗生楽泉園に訪問されているのも何となくは知っていた。フランシス(私たちは姜先生のことをこう呼んでいる)は大学の先生をしていて、ハンセン病のほかにも水俣病のこと、日本という国が犯した罪、差別された人々の叫びを追っていつもいろいろなところを飛び回っている。旅をしている。それは日本だけには留まらない。うまく書けないが、私にとってフランシスはそういう先生である。人間の魂の叫びを書く歌う。浪曲師の方と浪曲にのせてセッションする。  本の話に戻る。この本は、谺さんがハンセン病を7歳で発症し、今年亡くなられるまでの戦いの軌跡である。詩人と活動家としての二つの顔を持つ谺さんの声が、言葉が、「いのちの証」がそこにはある。標題の「死ぬふりだけでやめとけや」の意味を知ったとき、私は、私もどうせ生きているなら、自分ができることをしてやろう。死んだら自分という存在がこの世から消えてしまう。当たり前のことだが、自分は自分という人の生き証人なんだなと改めて実感した。自分が受けいている苦しみ、社会のおかしさ、そういったものは自分でないと発することができないのである。だから、人は書くのである。胸の内にある叫びを苦しみを書くのである。  私はこの本を読んで、いかに日本という国がハンセン病の人の差別に無関心だったかということがわかった。そういうふうに受け取れた。らい予防法が廃止されたのが1996年というのはどう考えても遅すぎる。特効薬も開発され、治癒する病気であるにも関わらず、忘れ去ったようにこの問題に向き合わなかった国。しかし、ハンセン病に限らず、どのような問題についても国の対応は似ているところがあると思う。マジョリティにとって関係のないことは無関心なのである。当事者が声を上げなければ存在すら抹消される。すべての人に人権がある、学校でも人権教育やらなんやらやってるくせに、人権を侵されたことのない人には痛みはわからない。だから、気づかないのである。私は学校でハンセン病のことを習っただろうか、こういう歴史があったことを聞いたことはあっただろうかと思い出そうとしても思い出せなかった。おそらく、教育の中では触れられなかったのだろう。在日の外国人のこと...

統合失調症がやってきた

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 ずっと前から読みたいと思っていた本をやっと読んだ。  松本ハウスはボキャブラ天国のときに知って、とても印象に残っていた芸人だった。加賀谷さんの壊れっぷりとそれに冷静に突っ込むキックさんの掛け合いを覚えている。あるときから、松本ハウスの姿を全く見なくなったなと思っていた。何かのうわさで加賀谷さんが統合失調症と闘っていると聞いた。今は芸人にまた復帰していて、この本も出していると聞いた。それで、なぜだかわからないが、どうしてもこの本を読みたくなって、本屋で度々探すも、自力でなかなか見つけることができず、何度目かに行った本屋で、(『タモリ学』もこの本屋さんで探してもらった)探してもらい、ついに手元にきた次第であった。  内容は、キックさんが最初に、キックさんから見た加賀谷さんのこと、コンビを休止されるまでのあらましに始まり、加賀谷さん自身が語る子供時代の話、自己臭恐怖症の話から幻聴が聞こえてくる話(しかし本人は幻聴だと気づいていない)、それから統合失調症と診断されるまでの話。治療の話、お笑い芸人になるまでの話。キックさんとの出会いの話、松本ハウス誕生までの話。それぞれのエピソードが非常にわかりやすく、丁寧な文章でまとめてあった。聞くところによると、加賀谷さんがメモしたことや、話したことをキックさんがまとめ、一冊の本に仕上げたとか。この本は、10年という長い月日の間、加賀谷さんのことを待ち、また加賀谷さんもキックさんとコンビを組みたい、お笑いをやりたいために戦い抜いた魂の記録であると思う。文章を読んでいて、この二人は本当に良いコンビだな、また加賀谷さんの周りにいる人たちもすごく暖かい人だなと感じた。もちろん当事者の加賀谷さんは、私が想像もつかないくらい苦しい思いや怖い思い、言葉に表現できないほどのことを乗り越えてこられたのだと思う。この本を読んで、松本ハウスのことをこれからも応援したいし、自分もゆっくりでもいいから、支えてくれる人と一緒に生きていきたいなと思った。 統合失調症がやってきた ハウス加賀谷 松本キック <楽天市場>【楽天ブックスならいつでも送料無料】統合失調症がやってきた [ ハウス加賀谷 ] 価格:1,404円(税込、送料込)

タモリ学 タモリにとって「タモリ」とは何か?

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タモリ学 タモリにとって「タモリ」とは何か? 戸部田誠著  この方の文章は、マトグロッソというサイトで初めて読んだときに、その面白さに衝撃を受け、大変気に入っていた内容であった。確か、“ タモリにとって「偽善」とは何か ”の章だったと思う。  この文章を読んでタモリという人物の特異性と、その特異な部分に何か自分とのある種の共通点を見つけたような気がして、すごく嬉しい気持ちになった。この戸部田さんの書く文章が大好きになった。  月日は流れ、先日、ふと『タモリ学』という名前の本が出版されていることを知る。よくよく見ると、あのマトグロッソで連載されていた方だ、これは読みたい、そう思って、6にこの本を早速買ってきてもらった。読んでみると、あのときの興奮そのままに、のめり込むように、ざくざくこのタモリ学を読み進めてしまった。こんなに面白いと思った本は久々だった。タモリという人の生き方、考え方、行動、など過去から現在までをこと細かく引っ張ってきて書いてあった。読んでいけばいくほど、自分の中身が軽くなるような気持ちになった。どんどん精神が解放されていくのがわかった。ああ、自分もこんなふうに生きていいんだ、と思えた。どこかタモリさんと共通する部分があると自分は思いながらも、自分で自分の生き方を縛り付けて、今まできていたんだろうなと思った。目から鱗だった。もっと自由でいいんだ、もっと適当でいいんだ、もっと何も目指さなくていいんだ、夢なんかなくても生きていていいんだ、ただ、現在を生きていたらいいんだ、今を楽しんだらいいんだ、そう思った。  そう思うと、体の周りを穏やかな風が吹いたみたいに、自分のことを俯瞰できて、自分で自分の首を絞め、足を引っ張ってきたその思考、言葉のことをバカらしいと思うようになった。どうでもいいことやんか。  今自分のやっていることに意味なんかなくていい。生きてることに意味なんかなくていい。これ、大学のときの心理学の先生もいうてた。それを意味をつけて、その言葉の上に乗って皆安心したいんやな。  何かの固定観念なんかなくなったらいいのに。絶対こうあるべきなんていうことは本当は一つもないんじゃないかねえ。自分で好きな選択をしていいんじゃないかねえ。そう思う。  タモリのお陰で、すごくすごく今気持ちがなんていうか今までにないような気持ち、って...

ミレニアム2 火と戯れる女

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スティーグ・ラーソン著 ヘレンハルメ美穂 翻訳 山田美明 翻訳      図書館で見つけて借りた。フィンチャー監督の映画を観て、 ルーニー・マーラー演じるリスベット・ サランデルのことを大変気に入り、 続きがどうしても気になったから読むことにした。  話は映画の終わったところから続きで始まった。 リスベットは手に入れた大金を使って世界を旅している。 帰ってきて新しくマンションを購入したりと、羽振りがよい。 前回調査でパートナーを組んだミカエルとは、 顔も見る気はないといった感じで避けている。これは、 そうやろうなと思う。 ミカエルはリスベットのことを好きなのかもしれないが、 ああいう付き合い方を僕はあまり良いとは思わない。 それでもいいという人とだけとやってろよ、 リスベットを巻き込むな、と思った。 どう考えてもミカエルは節操なく女性に手を出し過ぎだなと思う。 わざとそう描かれているのやろうけど、なんかそれが嫌やった。  まあそれはそうと、本題はリスベットの過去について。 今回はリスベットの過去の最大の注目点である“最悪の出来事” が明かされる。どうしてリスベットが精神病院に収容されたのか、 その理由も明らかになる。そして、リスベットは昔、 し損なった野望を果たそうと一人立ち向かうのである。  警察という公権力がいかに事実を隠蔽しているか、 真実なんて本当に見えることがあるのかという世の中の不条理を感 じた。そして、それに振り回されることとなるリスベット。 誰のことも信じることはせず、自分の手で自分を守り、“周り” と戦ってきた彼女の強さと悲しさを見た。 事件が明らかになってくるに連れてどんどん引き込まれていった。 翻訳された本は苦手なんやが、 リスベットのことが好きなので知りたくてどんどん読んだ。 最後も3に続く展開なので、 2を読み終わったらすぐに3を読み始めた。この先が気になる。 リスベットの幸せと安寧を祈る。ルーニー・ マーラーで早く映画化してほしい。 <楽天市場>【楽天ブックスならいつでも送料無料】ミレニアム(2 〔上〕) [ スティーグ・ラーソン ] 価格:950円(税込、送料込) <楽天市場>【楽天ブックスならいつでも送料無料】ミレニアム(2 〔下...