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夢のチョコレート工場


夢のチョコレート工場(WILLY WONKA & THE CHOCOLATE FACTORY)
監督:メル・スチュアート 1971年 アメリカ
原作:ロアルド・ダール『チョコレート工場の秘密』


ウィリー・ワンカのお菓子は子どもたちに大人気。ある日世界を震撼されるニュースが流れる。その内容は、ワンカのチョコレートに入った金のチケットを手に入れたものは、一生分のチョコレートと、さらにすごいものがプレゼントされる、というもの。金のチケットは世界でたったの5枚。世界中の人々が血眼になってその金のチケットを探すためにチョコレートを買います。お金持ちの親を持つ子どもは、金の力にものを言わせてチケットを手に入れるが、貧しいチャーリーは普段の食べ物を買うのもままならない生活をしている。そんなチャーリーもワンカの工場にはすごく興味を持っていて、金のチケットを欲しいという気持ちだけは誰にも負けないくらい持っていました。もうあきらめかけたとき、チャーリーのもとにも、チケットがやってきます。

ウィリー・ワンカの工場へ招待された人たちがお菓子でできた部屋(?)に通されるシーンが大変印象に残っています。このときに流れるPure Imaginationという曲とそれを歌うワンカ(この映画はちょっとミュージカル調になっています)の世の中を憂いた少し悲しげな表情、しかし、夢のようなお菓子の世界にワクワクするギャップ、合っていないように見えますが、そこにぐっときました。




ワンカの工場へ招待されたチャーリー以外の子どもたちは、みんなどこか現代の進んだ社会を風刺したようなキャラクターばかりです。この子どもたちが1人ずつ、ワンカの工場の餌食となって消えていきます。(このへんはホラーっぽい)
ワンカの工場で働くウンパルンパたちの歌が中毒性があります。

自分の工場のお菓子の情報を盗みにくるやつらばかりを目の当たりにして、また、この招待した子どもたちの様子、そして、その子どもをこんなふうにしてしまった親たちを見て、ワンカは肩を落とします。ワンカは招待した人々のことを試していたのです。自分のこの工場を譲るに値する心の持ち主を探していたのです。チャーリーは貧しい暮らしをしていましたが、誠実で正直な心を持っていました。それを知ったワンカはチャーリーに工場を譲ることを決めます。ワンカの試練に勝ったからです。どのように勝ったかは実際に見ていただきたいです。


1971年の映画でCGもなく、手作り感溢れる工場ですが、ワンカの憂いを帯びた表情や、チャーリーの清貧さ、チャーリーのおじいちゃんの陽気さ、ウンパルンパのシュールさ、など、見ていていいなあと思えるところがたくさんありました。そして、生きていくことに希望を持たせてくれる映画でした。この希望は『素晴らしき哉、人生!』の映画を見終わったときに感じた希望に似てました。こういう生きる希望を与えてくれる映画が好きです。

ほな、また

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