『ラ・ピラート』と家族の形


ラ・ピラート(LA PIRATE)
監督:ジャック・ドワイヨン 1984年 フランス


この物語の主要な登場人物は5人。

No.1 キャロル  (マルーシュカ・デートメルス)
No.2 アルマ   (ジェーン・バーキン)
No.3 アルマの夫 (アンドリュー・バーキン(ジェーン・バーキンの兄))
No.4 謎の少女  (ロール・マルサック)
No.5 5人目の登場人物でNo.5と少女に名付けられた男(フィリップ・レオタール)

No.2のアルマを他の4人が好きすぎて、みんなの思いとアルマの思いは噛み合わない。こんなシチュエーションの中、アルマは逃走。4人は逃げたアルマを団結して追いかける......話。

書いててどんな話や、とツッコミたくなったんですが、ほんまにこんな話です。キャロルとアルマは元恋人関係にあり、冒頭、キャロルはアルマに会いにアルマの家の前に車を停めて待っている。アルマは夫がいるが、キャロルの姿を見つけていてもたってもいられず、駆けつける。アルマの夫は、アルマを連れ戻しに2人の元へ追いかけてくる。そして、2人のいるホテルで夫、アルマ、キャロルの乱闘が起こる。このシーン結構迫力あって、さすが兄妹!(?)と思って見てた。少女とNo.5はそれを見守ったり、掻き回したりする狂言回しのような役回りで、渦中の3人を煽ったり、慰めたりという役割をしています。

アルマ以外の4人は敵対しているようで、アルマのことがみんな好きなところは共通していて、団結したり、一緒に同じ空間で話したり、そういうところがすごく面白い。

アルマの夫はアルマのことを取り返しに来たむっちゃ怖い人なんかと思いきや、アルマと乱闘になったら、廊下にへたり込んで泣いてるし、キャロルに逆に慰められたりしてるし、妻をキャロルに奪われたかわいそうな夫としてちょっと同情してしまった。

この5人の人間模様を見ていくストーリーなのだが、アルマはキャロルか夫かどちらのことも選べません。それゆえにアルマも苦しみます。そして、それを見守る、少女とNo.5もアルマのことが好きなのだから、アルマはどこにも行けない状態になってしまいます。

この話を見ていて、“家族”って何?という疑問が浮かびました。だって、誰も悪くないやん。アルマのことみんな好きなだけやろ?この時代(1984年)くらいはまだまだゲイに対する偏見があって、むしろアルマの方がそれを内面化してて、キャロルのことを受け入れ切れず、かといって夫のほうだけを取ることもできず苦しみます。でも、現代だったら、これどうやろう?まだもうちょっと無理かもしれんけど、アルマと夫、キャロルの三人でうまくやっていく生き方もできるんちゃうかな。まあ3人でうまいことやっていかなあかんとは思うけど。キャロルと夫がどうしてもアルマのことが大事で、アルマもキャロルと夫が大事だったら、できんことはないと思うけど、どうやろ??
少女とNo.5も入れて5人で一緒に暮らすという選択肢もあるはずや。周りからはどういう関係?と思われるかもしれないが、5人が幸せだったらそれでいいと思う。

だって、あの終わり方はつらすぎるやろ。映画としてああするしか終わらせられへんていうのはわかるけど、アルマにもみんなにも幸せになってもらいたい。

しかし、まあアルマの老若男女に関わらずの好かれっぷりはすごい。でも、その魅力は見ているこちらにも、ものすごく伝わってくる。アルマいい。ジェーン・バーキンいい。
キャロル役のマルーシュカ・デートメルスもかわいくて、魅入ってしまった。二人のセックスシーンもよかった。おっぱいも。



ほな


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