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この子の七つのお祝いに



この子の七つのお祝いに
監督:増村保造  1982年  日本

子どもの頃に見たトラウマ映画挙げろって言われたら迷わずコレ!


※ストーリーに触れていますので、何も知らずに見たい方はご注意ください。


当時、テレビで夜に本作がやっていて、なんとはなしにテレビがついてて、耳につく「通りゃんせ」の曲から何となく嫌~な雰囲気を感じ取っていたものの、ちらっと見てしまって、すごくすごく後悔した作品です。

内容は世代を越えた復讐劇。
昭和25年頃、真弓(岸田今日子)と麻矢の親子はアパートで二人暮らし。母親の真弓は事あるごとに、「私たちがこんなに貧しいのはお父さんが私たちを捨てたからなんだよ」「だから、あなたがお父さんに復讐してね」と娘を復讐鬼にするべく幼少期から洗脳していきます。

時が経って、ある日殺人事件が起こります。事件を追うフリーの記者の母田とその後輩記者の須藤が追いかける事件の真相とは…


子どもの頃トラウマになったシーンは以下の2つ

・真弓が嫌がる娘の顔に焼けた火箸を押し付け、「私の心の痛みはあなたにはわからないでしょうけど、この火傷の痕を見る度にお父さんへの恨みを思い出すでしょう」っていうシーン

このシーン、こんなことする母親がいるの、っていう衝撃で震えまくった。火傷って、一生治らへんやん、むっちゃ嫌やん、てびっくりした思い出。

・娘の麻矢が七歳になる誕生日によそ行きの振袖を着せて寝かせ、朝起きると横で寝ている真弓の様子がおかしい、麻矢が布団をめくってみると、頚動脈と手首を切って血まみれで自殺している真弓がバーン!!ていうシーン

怖すぎやろ。このシーンが目に焼き付いて、怖すぎて、リビングの扉を閉めて自室に逃げ込んだ後も、その映像は頭に焼きつき、なんであんな怖いシーン見たんや!と数年後悔しました。映像がもたらす有無を言わさない衝撃(視覚から入る直接的なショック)を身をもって感じた瞬間でした。

子どもの頃はホラーだと思ってたんですが、トラウマを克服すべく大人になってから見返してみたら、怖いのはもちろん怖いんやけど、怖いよりも、すごく悲しい救われない話で、こんな話やったんや、としんみりしました。

結局かわいそうなのは子どもなんやなと。麻矢は真弓の思惑通り、立派な復讐鬼として育つんやけど、後から真実を知らされて、その麻矢の姿を見るとかわいそうで、子どもに罪ないやん、て思った。

最後に謎が全て明かされ、納得はするんやけど、それよりも、この話の全編に広がる衝撃シーンの数々に驚かされます。

日本映画の怖さってこれやろ、と思う作品です。


ほな

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