索命
Spirit of the Raped
監督:桂治洪 1976年 香港
※ストーリーの内容に触れていますので、未見の方はご注意ください。
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正統派王道リベンジホラー。
劉午琪は夫の林偉圖とバスに乗っている時に、バスジャックに遭う。結婚資金などを巻き上げられ、さらに林偉圖はバスジャック犯の1人である王鍾に殺されてしまう。
悲しみに暮れる劉午琪だが、葬式の際にたくさんの人々からお金を恵んでもらう。そんな中、新聞でこの事件を知った王俠は金になると踏み、劉午琪の元を訪ねる。親切に接し、劉午琪の信頼を得た王俠は、劉午琪に銀行に金を預金させるように仕向け、銀行の前で偶然を装い劉午琪と出会い、そこでぶつかった際に、金をすり替えて盗んだ。王俠はこのすり替えて盗む常習犯で他のところでも悪事を働いている。
有り金全部盗まれた劉午琪は茫然自失してしまう。
その後、劉午琪は知人の勧めで社会福祉局へ行った帰りに、ひったくりに遭う。ひったくりをしたのは、王俠の知り合いの田青。ひったくりに遭い助けを求める劉午琪を助けたのは、田青の妻である劉慧玲。劉午琪をうまく自分の家へ連れて行き、幻覚が見える薬を飲ませる。幻覚で田青が夫に見えた劉午琪は、田青とセックスしてしまう。
劉午琪はそのまま無理やり娼婦として働かされることになる。隙を見て窓から逃げ出した劉午琪は赤い色の死装束を買い、それを着て夫の墓へ向かう。
身も心もズタボロになった劉午琪は、幽霊になって自分や夫を殺した人たちに復讐をすることを決意し、墓の崖から飛び降り自殺をする。
劉午琪は腐って両目玉がないひどい状態で発見される。死ぬときに着ていた赤い服を見つけた仏門のおばちゃんが、赤い服を持ち帰り、念仏をあげてくれるが、怨念は強く、服から血を流しながらも復讐を遂げていく。
王俠...目玉を自分でくり抜くよう霊に唆される。自分で自分の目をえぐり出そうとするので病院に収容されるも、脱走。外の柵に自分から両眼を突き刺して目玉を取り出す。
田青...妻の腹が異常に膨らみ頭がおかしくなって襲ってくる。妻を殺し、何とか解決する。しかし、その後連れ込んだ女の子に幻覚剤を飲ませようとするも、自分のグラスに多量の幻覚剤入れられ、気づかず飲む。性器が熱くなりすぎて耐えられなくなり、自分でペーパーナイフで何度も突き刺し死亡。
王鍾...首に小さなおできのようなものができ、それがだんだん大きくなり人面瘡になる。人面瘡に噛まれ、暴れ回って切り取るも死亡。
佟林...幽霊の存在を信じてなかったが、仏門のおばちゃんの庵にたどり着き、そこで全てを知り、劉午琪の魂を鎮めようとするおばちゃんを殺そうとしたら、貞子風の霊が現れる。それをナイフで斬ろうとすると自分の同じ場所が斬れるという事象が起きる。首を斬ろうとして自分の首がチョンパし、汁が大量に噴き出し死亡。
汪禹...バスジャックしたときに手に入れたお金の取り分の234にまつわる数字に呪われる。だが、自分の罪を認め、警察に自首したため殺されずに済んだ...(?)
最後は、“この物語は人々を邪悪な考えや行為から遠ざける寓話的な物語である”という文字が出て劇終。
【印象に残ったところ】
・とにかく全体を通して面白かった
・ストーリー展開が秀逸
・飽きない
・時間も短くまとまっててテンポ良い
・復讐のバリエーションが豊富で良い
・カイチーホン節
・グロそんなに多くないがバランス良い
・褒めちぎるくらい良かった
・両眼をくり抜くところは痛い
・狂気
・基本痛い
・王鍾の首の人面瘡
・佟林の首から白い汁が噴き出すところ笑ってしまった
・自殺するときに赤い服を着る言い伝えがあるの知らんかった
・死んで幽霊になって復讐するというのが怖い
・法に触れないかららしい
・怖い
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すごくすごく面白かった。
夢中になったホラーでした。
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