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空とぶギロチン
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血滴子 (The Flying guillotine)
監督:何夢華(ホー・メンホア) 1975年 香港
まず、「空とぶギロチン」という名前を聞いただけで、これは見なあかんやつやわ、となり見た作品。
そもそも、原題の血滴子というのは、清朝時代の雍正帝が持っていた暗殺部隊の名前らしいが、本作では「血滴子=空飛ぶギロチンという暗殺部隊が使う武器の名前」として使われている。
雍正帝は『幽幻道士4』内で言及されていたが、後にフルメタルキョンシーとなる直属の部隊も持っていたとされる興味深い皇帝。
清の雍正帝は漢民族を押さえつけ、思うがままの政治を行なっていた。側近の言うことも聞かず、気に入らないので、側近たちを殺すように部下へ命令する。
信頼ある側近を殺してはますます皇帝の評判が悪くなると心配した部下は皇帝直属の暗殺部隊を作り、側近を暗殺することを計画する。
この暗殺部隊が暗殺に使うための道具として、「空とぶギロチン」が考案された。
見た目は大きな鍋の蓋のような形で上に龍のような飾りもついてて、かなりゴテゴテ。円盤状になっていて、周り全体に刃物がついている。むっちゃ重そう。
そこに鎖がついていて、投げ縄のように投げて使う。
人の頭に被せて、被さったら網のようなものが頭部を覆い、刃物が首をちょん切り、持ち帰れる仕組み。
戦わずして首を持ち帰れる便利な道具。
ストーリーは思ってた以上にしっかりしててドラマやった。
暗殺部隊の主人公的存在が陳觀泰さん(マー)なんやけど、暗殺部隊として、訓練を受け、暗殺をこなし、褒美やらいろいろもらうんやけど、だんだんこの暗殺に対して疑問を持たはるねんな。
そんな中、この暗殺部隊の中にも嫌らしくて、ずる賢く、他人を陥れて、自分がのし上がってやろうみたいなやつ(韋弘)がいるねん。そいつにマーは狙われることになってしまうねん。それで、仲間の助けもあり暗殺部隊から脱走。そこからは、マーの逃走劇となる。
数年逃げて、逃走する中で妻となる人と出会い、子供も生まれ地道に農村で暮らしてるんやけど、追手はまだマーのことを追っていて、なんやかんやいろいろあって見つかってしまう。
韋弘は、今やリーダーの座につき、とうとう、韋弘とマーの戦いとなる。
こんな感じで、思ってたよりも、話の内容が深くて見応えがあって好きだった。
「空とぶギロチン」がパワーワードすぎで、ほんまにこの武器あったんかな?と気になって調べまくった。
実際は架空の武器らしいんやけど、ナショナルジオグラフィックで特集されてて、見つけてとても面白かった。
暗殺部隊が練習で木の人形に向かってギロチン投げるんやけど、みんな練習するごとにうまくなって、最後には百発百中で首を持ち帰ることができるようになってて、その練習の風景に謎の感動がある。
アクションシーンはどれもかっこよく、元暗殺部隊出身のマーだからこそ生み出すことのできた対空とぶギロチン武器(手作り)も見どころ。
この映画を見て、清朝時代の歴史にも興味持った。
話の流れも真面目(?)で丁寧に物語が進んでいくのに、この名前だけで笑ってしまう素晴らしい作品。
何夢華監督の作品も面白そうなんいっぱいあって気になる。見たい。
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