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サプライズ
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サプライズ (YOU’RE NEXT)
監督:アダム・ウィンガード 2011年 アメリカ
あらすじ
両親の結婚35周年を祝うために山奥の別荘に家族が集まった。その夜の夕食の席で、窓の外に何かを発見したタリク(長女の彼氏)。あれは何だ?と近寄るとその瞬間、タリクの眉間にボウガンの矢が突き刺さる。突如始まるパニックホラー。
(以下ネタバレしていますので、ご注意!)
これは久々にいいB級スプラッタを見た(褒めてる)。最後のホーム・アローンばりの仕掛けからのラスト→タイトルバック→隣家にずっと流れ続ける音楽でエンドクレジットへ、というテンポのいい流れで爽快な気分になった。
見終わって思ったのだが、邦題の「サプライズ」は自分は全くなかったな、ということ。強いていうなら、途中、隣の家に逃げ込んで、殺されるケリーを殺した後に、足元にケリーの死体、隣に隣人の死体がある中ソファーに座る動物の仮面をかぶった襲撃犯。この光景を見て、これは『アクエリアス』へのオマージュやな!と思ってそこはものすごくテンションが上がった。
家族やそのパートナーたちが次々と動物の仮面を被った人(三人くらいいる)に殺されていくんやけど、なんで殺されるのかが途中まで全然わからない不条理ホラー。しかし、そんな中、次男クリスピアンの彼女のエリンがものすごいサバイバル術を駆使して襲撃犯たちを返り討ちにしていく。
エリンのね、その返り討ちの仕方が半端なかった。襲撃犯の頭をハンマーでもう死んでるやろと思われるのに殴りまくるわ、二階から窓突き破って飛び降りるわ、頭にミキサー押し付けて回すわ、脳天にナイフ突き立てるわで、この女、何?!何?!と圧倒されっぱなしだった。これはもはやサバイバル技術云々の問題ではないのでは…と思った。しかし、そこを考えたらB級映画は楽しめない。最後のほうになると、もう、エリン行け!がんばれ!殺されるな!もっとやれ!みたいな気持ちになる。
結局、三男フィリックスとその彼女、そして次男クリスピアンらが遺産目的で家族の皆殺しを計画して覆面犯たちを雇っていたようで、そのことに関しては何の驚きもなかった。しかし、そこを考えたらB級映画は楽しめない。
最初の、長女のエイミーが「私、走るのが早いから走って助けを呼んでくるわ!」みたいなノリで勢い良く正面ドアからスローモーションまでして全力疾走していくシーン、あれ、絶対すぐ殺されるやろ、ってわかってるんやけど行かす→案の定罠にかかって死ぬ、っていうパターン、やめとけ死ぬぞ→やっぱりな、っていうのをやってくれて、B級ホラーファンの心を押さえてくれているなと思った。
殺した死体の近くに、YOU’RE NEXTとか血で書いて怖がらせてるけど、べつにあんまり意味なかったし、遺産目当てやったんやたら、そんなんしんでもさっさとサバイバル女に攻撃される前に全員殺しとけよ、とか突っ込みどころはいっぱいあったんですが、しかし、そこを考えたらB級映画は楽しめない。
いや、そういう突っ込みも含め、何のひねりもなく、オチもあんまりなく、ただ爽快にばっさばっさスプラッタ展開になるこの映画は久々にB級映画の面白さを思い出させてくれて、すごく楽しめました。
アダム・ウィンガード監督の映画はこの作品が初めてでしたが、他の作品も見てみたいと思った。
- Home Sick(2007年)
- Pop Skull(2007年)
- ビューティフル・ダイ(2010年)
- Autoerotic(2011年)
- What Fun We Were Having(2011年)
- ザ・ゲスト(2014年)
短編
- ABC・オブ・デス(2012年) - 「Q Is for Quack」監督
- V/H/S シンドローム(2012年) - 「Tape 56」監督・出演
- V/H/S ネクストレベル(2013年) - 「Phase I Clinical Trials」監督・出演
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