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ジョジョの奇妙な冒険 第7部 スティール・ボール・ラン






 この作品はジョジョの今までのストーリーの中でも少し異質な存在である。どこが異質かというと、前作の流れに続いているけれども、主人公のジョニィはジョースター家の子孫でもない。調べてみると、荒木先生が青丸ジャンプロングインタビューで、Part6終盤の出来事によって一巡した新たな世界の延長線上に本作品があることを読者に明言したそうだ。
 ということで、今作はパラレルワールド上のお話というか、今までのジョジョとはなんかちょっと違うという雰囲気を受けた作品なのであった。
 
 簡単にあらすじを説明すると、レースの話である。スティール・ボール・ランというのはレース名で距離にして6000キロ、北アメリカ大陸を横断する過酷なものである。このレースに優勝すると、賞金がもらえる。このレースの中で起こる様々な事件、戦い、聖なる遺体、黄金長方形、などなどちょっとすごく複雑で説明するのが難しいので割愛させていただきますが、要約するとものすごく壮大な冒険活劇なのです。主人公のジョニィ・ジョースターの視点で物語は描かれ、もう一人の主人公のジャイロ・ツェペリとともに話は展開していく。
 私はこのスティール・ボール・ランの話がとても好きだ。どこが好きかというと、ジャイロがかっこいいとこが好き。ジャイロというのはジョニィの師でもあり、兄でもあり、親友でもあり、パートナーでもあり、命の恩人でもあり、死刑執行人でもあり……。
 もちろん、この話でも、ディオという名前の人物は登場するが、この話の上ではディオよりもむしろ真の敵は大統領のファニー・ヴァレンタインである。この大統領がめちゃくちゃ強い。スタンドはDirty Deeds Done Dirt Cheap(いともたやすく行われるえげつない行為)この表現結構好き。
 “略称はD4C(ディー・フォー・シー)。人型のスタンドで、巨大な2本の角がウサギの耳のように生えた頭部と、全身にある縫い目状の模様が特徴。ジャイロの「ボール・ブレイカー」を受けて以降は角と外殻のような部分がなくなったような姿となっている。パラレルワールド間を自在に行き来することができ、他者を平行世界へ引きずり込む(又は送り出す)こともできる。”(wiki)

 この記事を書いてて思い出したけれど、この7部に東方憲助という人物がでてきて準優勝するんやけど、これがあれやんな、次の8部の東方家に繋がっていくんやな。何だか今頃納得。

 とにかく、最後は何だか泣けるような切ないような、そんな気持ちになったのを覚えている。壮大の冒険の終わりは寂しいみたいな感情。やりきったんやけど、自分がこの物語を読み終わるのが寂しいみたいな感情。壮大なRPGのエンディングを迎える前の寂しい気持ち、あれと同じ感情。それほど壮大で切なくて、いろいろな困難を乗り越えて成長していくジョニィの再生の物語。また読みたくなってきた。
 


JOJO'S BIZARRE ADVENTURE Part7 STEEL BALL RUN
作者:荒木飛呂彦
単行本 全24巻(第81 - 104巻)




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