フェイズIV 戦慄!昆虫パニック




 宇宙で起きた異常現象の影響で地球上の昆虫たちにも変動が生じ、天敵のクモやカマキリが減少したおかげでアリが異常繁殖。知性を発達させたアリたちは、アリゾナの砂漠にコロニーを形成し始める。その調査に乗り出したホッブス博士ら科学者一行は、やがてアリたちと壮絶なサバイバル・ゲームを繰り広げることに……。




 モンスターパニック系の映画はあまり好きではないのやが、この映画はとても好きやった。フェイズⅠからフェイズⅣまで順を追ってストーリーが進んでいく。
 一匹の女王蟻を守るために、命を投げ出してまで、人間に対抗しようとする蟻の執念が画面を通して伝わってくるところがすごい。蟻はもちろん何も喋ったりはしないのだが、その考えていることがわかるように見える撮り方もすごいし、蟻に感情があるみたいに見える。この映画の蟻はCGではなく全て本物の蟻で撮影したというのが驚きである。
 蟻と人間の戦いなんやが、蟻が悪者といったふうには見えず、むしろホッブス博士が研究のことしか頭にないちょっと怖い人物に描かれているせいで、人間の味方をしたくない気分になる。地球上で蟻か人間かどちらが生き残るかを争った場合このような戦いになるんやろうか。
 蟻が、蟻を殺すために作られた薬を巣の中へ運び、途中でその毒にやられて死ぬ。そうすると、次の蟻がその薬をまた運んで、途中で毒にやられて死ぬ。そうやって命を落としながらリレーをして巣の中の女王蟻まで運ぶ。女王蟻はその薬を食べ、その薬に耐性のある子供を産む。それで、その子供がまた人間に復讐をしかける。蟻は女王を守ることだけが目的で、その強い思い、そして死んだ仲間を弔う(ように見える)姿がとても印象的だった。
 ただ、ラストがいきなりシュールというか何というか、急にリアリティがないようなぶっ飛んだ終わり方をするので、なんやなんや、と思ってる間に終焉を迎えた。しかし、中毒性のある映像と蟻の演技に魅せられる素晴らしい作品だった。




 



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フェイズIV 戦慄!昆虫パニック
Phase IV
1974年 アメリカ
監督:ソウル・バス

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