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素晴らしき哉、人生!



『素晴らしき哉、人生!』 It's a Wonderful Life
監督:フランク・キャプラ 1964年 アメリカ

 この映画はいろいろな映画のもとになっている映画だと町山智浩さんに教えてもらったんで、早速見てみました。クリスマスの日に橋の上から身投げしようとしている男を、空から見ている天使が、この男は悪いことはしていないから、助けろ、と言って2級天使(2級なので翼はない)のクレランスに助けに行かせる話。そこで、クレランスは死のうとしている男(主人公:ジョージ・ベイリー)にジョージがこの世に存在しない別世界を見せる。
 ジョージは父親の住宅金融の仕事を後を継いでやっている。この住宅金融は移民の人や黒人や、当時銀行からお金を借りられない人が、賃貸住宅から抜け出して自分の家を持ってもらうためにやっているものであった。だから金儲け主義ではなく、貧しい人々の味方なのであった。そのため、自分たち自身も質素な生活をしているのであった。ジョージは本当はこの小さな町を出て海外へ羽ばたくつもりであった。しかし、父の急死により、やむなく大学も行かず、大学へ行く学費を弟にやって、弟を大学に行かせてやる。
 そんなジョージが自暴自棄になってしまうような出来事がクリスマスの日に起こる。町一番の金持ちで意地悪なポッターがジョージを陥れるために、ある陰謀を画策する。そこで、冒頭の話に書いたことに戻る。

 ジョージが存在しない世界というのは、あのいけずなポッターに支配された、商業主義に溺れた腐敗した町だった。カジノやキャバクラで町は溢れ、田舎の静かだけど温かい昔の町の面影はどこにもなかった。他にも、自分が過去に助けた人が、ジョージが存在しないことによって、救われない悲しい人生を送っていたりする。このパラレルワールドにおいて前半の伏線が次々と回収されていくのである。
 そして、ラスト、大変感動する終わり方になっている。私はこのラストで号泣した。久々に映画で号泣した。生きることに希望が持てる映画だった。たまにはこういう映画も見たい。




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