ゴーン・ガール



ゴーン・ガール(Gone Girl)
監督:デヴィッド・フィンチャー 2014年 アメリカ

※ネタバレありますご注意


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見終わってすごく胸糞悪くなった作品。
同時に世の中に生きている人は少なからずこの夫婦みたいにお互いを支配、支配され合っているのかなとも思った。

自分の家庭でも昔は結構ひどくて早く離婚してくれへんかなと子ども心に思っていたんですが、実際母から当時のことを聞くと、離婚したら自分たちを大学に行かすことができなかったから離婚しなかったと言っていたので、それを聞くと母には悪いことしたなあと思うわけです。このような経済的な理由で離婚しない(できない)夫婦もいる。金を稼いできたら偉いのか?金を稼がない人はダメなやつなのか。夫婦に限らず、パートナー関係にある人で、そのどちらもが働いているとして、収入の多いほうが少ないほうよりも偉いのか。今のご時世、共働き+子育てとなると、家事や子育てに時間を割いている人物のほうが収入が少なくなるのは仕方がないし、それで、収入が少ないほうは、多いほうに、養っていただいてありがとうございます、となるのか。ならない。確かに金は生きていく上で必要ではあるけれど、人と人が一緒に生きていく上で、大切なことは、お互いが一緒にいるための努力をすることだと思う。というか、努力なしで一緒にいられないと思う。友人関係を続けていくのも同じだと思う。

映画の話に戻るけれど、この映画で圧倒的に印象に残るのは、ロザムンド・パイク演ずる妻エイミーだと思うんやけど、妻をこんなふうに狂気に駆り立てた原因は夫のニックにもあるやろう。エイミーの行動は常軌を逸していて、怖いし、こんな妻とこれからも一緒に生活していくと考えるとゾッとするなというのが見終わってすぐに思った感想やけど、ニックもニックで生徒に手出してんじゃねーよ、と思ったので、なんかしたいなら、本当にエイミーと別れてからやるべきだったなと思った。

しかし、子どもというのは、かわいそうやね。ニックはこれでどうやっても逃れられない血縁ができて、子どものためにもエイミーとこれからも生活していくしかないんだな…と思うわけやろ?自分たちを縛り付けるための子どもって、何だか矛盾しているような…。子どもが生まれたら生まれたでかわいいからまたいい夫婦関係になって家族幸せな感じになるんやろうけど、子どもがいるから別れられなくなるってなんか変やなと思う。(うちの家庭も含め。)もちろん子どもがいても別れる人もいっぱいいるけど、別れたことで経済的に苦しくなるか、別れずに経済的に安定しつつも、しんどい家庭を継続するか、って地獄やな。

結婚の話といえば私の中で、ベルイマンの『ある結婚の風景』が思い浮かぶんやけど、やはり、夫婦がお互いうまくいくコツは適度な距離感と、結婚前に本当にこの人と一緒に共同生活が送れるかを見極めることが必要だと思う。あと、結婚後は共同生活を送るためのお互いの努力しかない。それができなくなったら潔く離れるか距離をおいたほうがいいと思う。一緒にずるずるいてるのは泥沼化する可能性がある。

私の家庭は年月を経て今は円満な家庭になったと両親は思っていると思うが、幼少期から学生時代に体験したあの壮絶な思いは私の中から消えることは一生ない。そして消す気もない。この経験は私の中で家族のあり方を考えるきっかけになった。血の繋がりなんか関係ないなと思う経験だった。まあ総じて子どもは無力やし、親の生き方に左右されるから、そこは子どもを持つときはそういうことまで考えて行動しなあかんのやろなあと思うけど、実際持つとそんなふうにうまくできひんのやろなあとも思うし、生きていくのは大変。

そう、生きていくのは大変。
エイミーも最初のうちは失踪してその後死のうと思ってたみたい(?)やったけど、死んだらニックは解放されてほっとしそうやけど、それはそれで寂しいとも思うやろうから、犯罪に手を染めない程度に夫婦で楽しんで生きていってほしい。


ほな


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