8mm
監督:ジョエル・シューマカー 1999年 アメリカ
ニコラス・ケイジ扮する主人公のトムは私立探偵で、富豪の夫人からある依頼を受ける。それは亡くなった主人の遺品の中から見つかったある1本のフィルムに写っている女性を探し出すこと。そのフィルムはスナッフ・フィルムで、フィルムに写った女性は残虐な殺され方をしていた。(ようにフィルムからは見えた)
依頼を受け、そのフィルムの販売元を探るべく、トムはアンダーグラウンドな世界へと足を踏み入れる.......という話。
ネタバレがあります。ご注意ください。
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この映画には、トムの家族である妻と娘が出てくる。娘はまだ生後1年も経ってないような赤ちゃんである。その妻と娘を家に置いて、自分が何を調べているかも告げず、何日も家を空け、たまに帰ってきたら血まみれになっている夫。これには、妻もよく耐えたなと思った。私だったら真相を聞かないと余計に不安だろうし、ましてや、子供にも危険が及ぶんでないかと心配になる。
実際、映画の見てる最中、ニコラス・ケイジが家に帰ったら、妻と子が殺されてるんじゃないか、とそればかりが心配で大変ハラハラした。映画『セブン』の脚本家が書いたと聞いたので、とてつもない嫌な描写が待ってるんでないかと、ドキドキした。
話の内容を一言で言うと、ニコラス・ケイジの復讐劇。娘を持つ親として、自分の子を惨殺された親の代わりに殺したやつを殺しにいく、そんな感じだった。
面白かったのは、ホアキン・フェニックスがアダルトアンダーグラウンド店の店員をしていて、一緒に操作に協力してくれるんやけど、そいつがかなりいい役で面白かった。
アンダーグラウンドな店をスナッフ・ビデオを求めていろいろ見ているシーンが、見ているこちらも覗き見しているようで面白かった。
今ならインターネットでいくらでもそれっぽいの出てくるんやろうけど、映写機を使って見るフィルムで、それが金庫から出てきたスナッフ・フィルムやと思うと、それはそれでインターネットに転がってるやつよりかは信憑性がある気がする。
ニコラス・ケイジが終始何とも言えない憂鬱そうな表情をしているのが印象的。どこかすっきりしない部分も多い映画だが、覗き見する感覚で見られる点はいいと思います。
ほな