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アメリカン・スナイパー


アメリカン・スナイパー (American Sniper)
監督:クリント・イーストウッド 2014  アメリカ

映画を見て、戦争していいことなんか何もないと思った。
主人公のクリス・カイルは、戦場で生きるか死ぬかをその肌で直に感じ、派遣が終われば、妻と子のいる家庭に戻る。家に戻っても、心は戦場にあって、抜け殻のように見えた。

妻は家に心も帰ってきて、と言うが、自分の仲間を殺した宿敵の凄腕スナイパーのムスタファを討つまでは帰りたくない、そんな意思をカイルから感じた。

次々と人を撃ち“伝説”と呼ばれたカイルだが、本当に彼は英雄なのか。仲間や国を救うためとはいえ、人の命を奪う行為というのは、自分の心や、周りに関わる人々にも影響する。

結局、結婚して子どももいるものの、カイルは家庭のことと全然関わっていないと思った。“優しい父親”とキャッチコピーに書いてあったけど、カイルは優しい父親なんか??と疑問に思った。

確かに戦場でスナイパーとして、人を殺しまくり、自分もいつ死ぬかわからない、仲間もどんどん殺されていく、となれば、精神状態は異常になるのは仕方がない。しかし、相手のスナイパーであるムスタファを殺すことは、明らかに、仲間への敵討ちもあったか知らんけど、ライバル心や、討ち取りたい気持ちがあったやろうと思う。国のため、仲間のためとは言いつつ、ムスタファのこと殺したかったやろ?

憎い相手を殺したいと思うのは、誰もが持つことがある感情だと思う。実際それが戦争に発展していくのだと思う。でも、それで人を殺したり、戦争をしたりしても何もいいことないよな。当たり前のことだけど、その戦争が実際に今もなお続いていること、終わらないことへの異常さにみんな気づいているはずなのに、戦争は終わらない。
途中からだんだん、この戦争は何のためにやってるんだろう?とか、なんで子供を殺してるんだろう?とかみんな疑問を抱き出してくるシーンがある。それでも、国のため、仲間を、家族を守るため、と戦いを続ける。そういった疑問を映画があぶり出していることには、共感した。

この映画を好きか嫌いかだったら、あんまり好きじゃなかった。
戦争系の映画はもともとあまり好きじゃないほうだけど、それにしては、最後まで集中して見られた映画だった。だが、クリス・カイルが英雄視されているのもちょっと疑問だった。この人英雄なんですかね??


ほな

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